今日の日記

2003年11月2日
「to R 日曜日 完結編 その弐」

「おい、次ひっくり返ったら、放流するからな。」
「それは勘弁してェ〜なぁ〜。もう、ひっくり返りまへんさかいに!」

しょうがない奴だ…。

「私の独特のタッチで話してやるから、途中で寝たら、放流するからな。」
「は〜い♪」

 孤独感、疎外感、焦燥感、嫌悪感、目には見えない感覚。例えば、真っ暗な闇の中、背中にナイフを付きつけられているような感覚。
蛇を見て、当然あるべきものがない、手とか足とか、ぬるっとした不自然さが醸し出す感覚。籠の中の鳥は、その籠の扉が開いているにもかかわらず、逃げようとしない。籠の中の鳥という概念から逃げ出せない感覚。
梅干やレモンを見て、口の中に唾液が充満してくる感覚。これは違う・・・。
一言で言えば、言い知れぬ不安。そうかもしれない。

 私がパソコンを買おうと決めたのは、見えないものへの恐怖からだったのかもしれない。

私は大学を卒業して1年ほど家の仕事をしながら専門学校に通っていた。それはある資格を取るためだったのだが、結局はその資格を取得できずに断念する。なぜ取れなかったのかといえば、それは、私自身の社会にたいする甘さと考えていただきたい。

それからさらに1年ほどして、私はいつからか、“一人”という概念に犯され始めた。一人、いや、親、兄弟は確かにすぐ側にいるのだが、それとは違う。私という人間が一人、23歳の私、一人。例えば、大学を卒業してみんなと同じようにどこかへ就職でもしていれば、とりあえず、社会人、同列にいる意識。そうあれば、一人とは思わなかったかもしれない。でも、なぜか私は一人、みんなは言う。うちの会社は、同僚は、上司は、さぁ・・・。サラリーマン。私もそうなればよかったのかもしれない。でも、私はならなかった。なれなかった。私の中にある社会という名の怖れがそうさせたのかもしれない。

 籠の中の世界で淡々と仕事をしながら、このままではいけない。正常な判断を。正常?すでに狂い始めた歯車は正常とは呼べないだろう。狂ってしまうのではないか?狂喜乱舞。天使の笑い声も悪魔の雄叫び。世間で騒がれる凶悪な犯罪。死、死、死、殺、殺、殺。一歩間違えば・・・。そんな懸念が私の脳の中をグルグルと駆け巡る。

そんな時、ふと、インターネットという文字が私の目の中に飛び込んできた。異世界の人とも気軽にメール交換。あなたの新世界が始まります。(そんなフレーズあったか?)そんなうたい文句につれられて、パソコンを買おうと思ったのは。1999年、世紀末の10月だった。それからパソコン雑誌などを買いあさり、入念な検索の元に、11月のボーナスを待って、私は12月中旬、とある電気店でパソコンなるものを買った。SONY VAIO R60、興味のある方は、スペック等、SONYのHPなので調べてくれ。

ちなみに、接続などは簡単にできた。やはり、私の脳細胞達は優秀といえるだろう。ネットの接続は、NTTの電話工事の終了を待って、2000年1月から、ネットへの異世界突入を果たす。

つづく。


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