−堕ちる−

2004年10月1日
つい先日、生まれて初めて救急車に乗った。
救急車の中はあんがい匂いもなく、清々しかった。
目は閉じたままで開きそうもなかったので、
中がどうなっていたのか、見ることはできなかった。

何やら無線で連絡をとったあと、
救急車がサイレンを鳴らして走り始めた頃には
私は深い眠りに堕ちていた。
本当に、堕ちるという感覚だった。

「もっと下へ、もっと下へ、」これは私の口癖だった。
それ以上、下はなく、地面にはいつくばって、もがきながら、
それでも下へ行こうとした。
私は堕ちたかったのかもしれない。

どこまでもどこまでも、永遠に底のない世界へ。
人の言う地獄へ。それが存在するのかどうかなんて関係なかった。
ただ、堕ちたかった。そうする以外にないような気がした。

やっと…そう思った瞬間、
私は病院のベッドの上で点滴を受けていた。

友達がソファの上で眠っていた。

私はむせ返るような濃い息とのた打ち回る脳の感覚を抑え、
私はポツリと呟いた。

「ありがとう。」

次の日、私は必至にみんなにゴメンナサイのメールを送った。

私は急性アルコール中毒で病院に運ばれたのだった…。

ちなみに、今は禁酒しています。

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